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ウイルス性肝炎


ウイルス性肝炎---なかでもB型やC型は慢性化すると、肝硬変や肝がんに進行するリスクがあります。 

●肝臓機能低下による症状

 肝臓の働きには大きく三つあります。
「代謝機能」 栄養素を分解・合成して、身体にエネルギーを供給・貯蔵する役割。
「解毒作用」 身体に取り込まれた有害物質を分解し、無害なものに変える。
[胆汁の生成・分泌] 消化をするさいに必要な胆汁を生成して小腸に送る。 

肝臓は「沈黙の臓器」とも呼ばれ、初期には自覚症状を感じないケースも少なくありません。
しかし、肝臓の働きが低下すると、身体にはさまざまな症状が起こります。
倦怠感、食欲不振、吐き気、黄疸(皮膚や目が黄色くなる)、皮膚のかゆみ、むくみ、腹水などが代表的な症状です。 

●ウイルスの感染による肝炎
肝炎を引き起こすウイルス イラスト

 肝臓の細胞に炎症が起こって肝細胞を破壊する病気のことを、肝炎と言います。
そして肝炎が起こる原因の多くは、肝臓にウイルスが感染することで起こります。
肝炎を引き起こすウイルスにはABCE型の4つのタイプが一般的に知られています。

●血液検査で肝臓への感染を調べる

 ウイルス性肝炎に感染しているかどうかは、血液検査で調べます。
とくに、B・C型の検査は、ほとんどの医療機関で受けられます。

 ウイルス性肝炎では、自覚症状がある段階では、病状がかなり進行していることが考えられます。

自覚症状がある人は少しでも早めに、自覚症状がない人もできるだけ早期に、検査を受けるようにしましょう。

 ◆B型肝炎ウイルス=「HBS抗原(免疫反応を起こす物質)が陽性の場合、感染していると 考えられます。

 ◆C型肝炎ウイルス=「HCV抗体(ウイルスを排除する役割)」が陽性の場合、感染していると考えられます。 

●B・C型肝炎の治療薬

   B・C型肝炎には、代表的な治療薬があります。

 ☆B型肝炎 インターフェロン製剤=ウイルスに直接的に作用することと、免疫力を高める効果もあり、
ウイルスを減少させる。 核酸アナログ製剤=ウイルスの増殖を抑える。
服用を中止すると急激にウイルスが増殖することがある。

 ☆C型肝炎 インターフェロンフリー治療=「DAA(直接作用型抗ウイルス剤)」を服用して、
ウイルスを排除する。高い治療効果が認められる。
※治療薬以外にも予防のためのワクチンがB型肝炎にはあります。
1歳未満では定期接種。それ以 降は任意接種となっています。


生活ほっとニュース 生活ほっとニュース~線状降水帯~  線状降水帯イラスト

 「1か月の平均雨量を超える雨が、1日で降る」---線状降水帯が発生すると、こうした事 態が起こることも珍しくありません。 川の増水による堤防の決壊、地盤がゆるむことで起こる土砂災害と、毎年のように災害が繰 り返されています。
線状降水帯の名前は、大雨を降らせる積乱雲が次々と発生し雨の降る地域が「線状に長く伸 びていく」ことを表わしています。

 線状降水帯が近年増加している背景には、地球温暖化との関りが指摘されています。
気温上 昇は大気中の水蒸気の量を増加させ、これにより積乱雲がより発達しやすくなったと考えられ ています。
線状降水帯は、全国的に発生しています。 警戒レベルや警報に注意するようにしましょう。
警戒レベル3は、高齢者に対して速やかな避難を呼びかけるためもので、各市町村長から出 されます。
線状降水帯の警戒情報としては、『顕著な大雨に関する気象情報』がさらに重大な情報にな ります。
これは、災害発生の警戒レベルが4以上の状況で発表され、各市町村長はすべての住民に対 して避難指示を発令します。
『顕著な大雨に関する気象情報』が発表されたときは年齢に関わらず、川や崖などの危険な 場所から、直ちに避難してください。

資料提供:メディカルライフ教育出版